「麹」と「糀」のちがい
「麹」とは、米・麦・大豆などの穀物に「麹菌」を繁殖させたもので、日本の発酵食品をつくるのに欠かせません。
どんな食材(培地)で菌を繁殖させるかによって、できあがる麹の種類が変わり、つくる発酵食品によって使い分けされています。
用途に応じて用いる麹菌にもさまざまな種類があります。
麹菌を培養してできた胞子を乾燥させた「種麹(たねこうじ)」は、酵素を作ることを目的としている麹とは異なり、生産の温度や時間が長くなります。
麹は3日でできあがりますが、種麹は1週間ほどかけて作られます。
醸造業界では、種麹は『もやし』とも呼ばれ、その語源は、発芽のイメージから【萌える】という言葉を元に【もやす(し)】になったとも言われています。
また、それをつくるメーカーのことを「もやし屋」と呼んだりもします。
二つの漢字の由来
そんな麹を示す漢字には、「麹」と「糀」の2種類があります。
どちらも読み方は“こうじ”ですが、一体何が違うのでしょうか?
「麹」と「糀」は、どちらも麹菌というカビを穀物に繁殖させた発酵食品の素ですが、漢字の由来や意味には違いがあります。
“麦”偏に米(粒)を勹(包む)と書く「麹」は中国から伝わった漢字。
かつて中国では麹をつくるのに主に“麦”を用いており、麦などの穀物の粒が麹菌によって包まれている様子を表しています。
「麹」は米・麦・豆などの穀物でつくられるこうじ全般を指す場合に多く使われます。
「麹」は日本の発酵食品の多くに使われており、味噌や醤油、日本酒や焼酎などをつくる際に欠かすことのできないものです。
一方、“米”偏に花と書く「糀」は明治時代に日本で作られた国字です。
日本では麹をつくるのに主に“米”を用いており、米に花が咲いているように見えることからこの名前がつけられました。
「糀」は米でつくられる米こうじのみを指すことが多く、「糀」は甘酒や塩こうじなどの発酵飲料や調味料に使われており、美容や健康にも良いとされています。
日本と中国、麹の作り方の違い
日本と中国とでは麹のつくり方も異なります。
日本では蒸してほぐした穀物に麹菌を散布して繁殖させます。バラバラとした粒ごとの形状であることから「散麹(ばらこうじ)」と呼ばれています。
一方の中国では、穀物を粉にして水を加え練り固め、置いておくことで自然に麹菌が繁殖する製法を用いています。団子や切り餅のような形状なので「餅麹(もちこうじ)」と呼ばれています。
日本で用いられる麹菌は「コウジカビ」と呼ばれるカビで、中国では「クモノスカビ」と呼ばれるカビが主体です。
商品紹介
米糀(国産米使用)1kg
近畿圏産のお米で作った米糀です。グラム単位からも販売可能です。お気軽にご相談ください。
麦麹(国産丸麦使用)1kg
西日本滋賀県産麦を使用の当店自慢の麦麹です。
玄米糀 1Kg
「玄米」に6000気圧の高水圧をかけて加工したものが「超高水圧加工玄米」です。
圧力の変性作用によって水に浸された玄米のタンパク質やデンプンが変性します。一般の玄米に比べ特有のにおいが少ないため食べやすく食物繊維も豊富に含まれています。