麦麹(むぎこうじ)の作り方

麦麹(むぎこうじ)とは、麦に麹菌を繁殖させたもので、芳醇な香りが特徴です。

麹菌は、米や大豆などにも生やすことができますが、麦に生やすと、麦の香ばしさや甘みが引き出されます。

麦麹は、主に味噌や焼酎の材料として使われていますが、その他にもさまざまな発酵食品や調味料を作るのに利用できます。

麦麹

麦麹(むぎこうじ)の作り方

芳醇な香りが特徴である麦麹(むぎこうじ)は、料理に加えることで味にアクセントを加えてくれます。

栄養効果も高いので、自宅で麦麹を作って常備しておくととても便利です。

(材料)

  • 丸麦
  • 種麹(たねこうじ)

(道具)

  • ざる
  • 蒸し器
  • 蒸し布
  • こたつやクーラーボックスなどの発酵器
  • 温度計

(作り方)

1.麦を2.3回ほど洗い、水に浸けます。

2.麦をざるにあげて水を切ります。

3.麦を蒸し布でつつみ、蒸し器で蒸します。家庭用の蒸し器の場合、目安の蒸し時間はおよそ40~50分程度です。

4.蒸しあがった麦を布巾に広げます。人肌に麦が冷めたタイミングで種麹(たねこうじ)を撒き、素早く混ぜましょう。

5.布に包んだ麦を発酵器に入れて保温します。18~20時間程度が目安です。

6.発酵し、発酵器の中に麹の甘い香りが漂ってきます。麦の温度が38~40度になったら、麦のかたまりをほぐします。

7. 最初の麹の手入れから5~6時間が経過すると、麹菌はさらに繁殖し、麦の温度が再度36~40度まで上昇します。
このタイミングで再度、麦のかたまりを素早くほぐし混ぜます。

9. 2回目の手入れから19~21時間後、麦から栗のような香りが出てくれば、上質な麦麹(むぎこうじ)の完成です。

麦麹(むぎこうじ)の保存方法

完成した麦麹は、できるだけはやく使用するのがおすすめです。

冷蔵庫で保存する場合は、吸湿性のある紙袋に入れておき、おおよそ1週間程度の保存が可能です。

長期間使用しない場合は、ジッパーつき保存袋などに入れて冷凍庫で保管をしておきましょう。

冷凍庫では、おおよそ1~3ヶ月程度の保管が可能で、自然解凍してから使います。

麦麹(むぎこうじ)の歴史

麦麹(むぎこうじ)の歴史は古く、日本では平安時代から存在していたと言われています。

当時は、米や大豆よりも安価で入手しやすかった麦を使って味噌や酒を造っていました。

江戸時代になると、米や大豆の生産が増えて、米味噌や大豆味噌が主流になりましたが、九州では今でも麦味噌が多く消費されています。

また、明治時代には、西洋から蒸留技術が伝わり、焼酎の製造が盛んになりました。

麦麹

焼酎の原料としては、サツマイモや黒糖なども使われますが、九州では特に大麦焼酎が人気です。

大麦焼酎は、大麦を蒸してから麦麹を加えて発酵させたものを蒸留して作り、香り高くまろやかな味わいで、水割りやロックで飲むほか、お湯割りやカクテルのベースとしても使われます。

麦麹(むぎこうじ)の健康効果

麦麹(むぎこうじ)とは、麦に麹菌を繁殖させたもので、味噌や焼酎の材料として使われており、芳醇な香りが特徴です。

麹菌は、米や大豆などにも生やすことができますが、麦に生やすと、麦の香ばしさや甘みが引き出されます。
また麦麹は、以下のような様々な健康効果が期待できます。

ビタミンやミネラルの補給

麦麹にはビタミンB1やB2、ナイアシンなどのビタミン類やカルシウムやマグネシウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。
これらの栄養素は、発芽させることでさらに増加し、ビタミンには炭水化物をエネルギーに変えて疲労回復を促す効果があります。
また、麦麹に含まれるミネラルには骨や歯の形成や神経伝達などに関わる効果もあります。

美肌や美髪の効果

麦麹に含まれるアミノ酸は、皮膚や髪などの細胞の代謝に関わります。
麦麹に使われる麹には美肌成分の一つであるコウジ酸が含まれており、このコウジ酸はシミの原因となるメラニンの活性化を予防し、シミやソバカスの発生を防いでくれます。
麹の割合が高い味噌汁を飲み続けると、シミの減少や肌の水分保持量がアップしたなどの報告もあります。

腸内環境の改善

麦麹にはたくさんの酵素が含まれています。
その中でもオリゴ糖は、野菜や果物などにも含まれており、腸内の善玉菌のえさとなり、善玉菌を増やす手助けをします。
このように、麦麹に含まれる酵素は腸内を酸性にして悪玉菌の増殖を防ぎ、腸内環境を整え、腸内環境を整えることによって、便秘予防や感染症予防などに効果的です。

免疫力の向上

免疫をつかさどる細胞の約70%は腸内にあります。
麦麹に含まれるオリゴ糖は腸内環境を整え、免疫機能を正常に保つはたらきがあります。
また、麦麹には大豆イソフラボンなどの植物性エストロゲンも含まれており、これらの成分は、女性ホルモンのバランスを整えたり、更年期障害や動脈硬化などの予防に役立つと言われています。

日本人の食卓には欠かせない麹(糀)。
麹菌は日本の国菌にも指定されているほど、麹には昔の日本人の知恵がつまっています。

酵素の力が旨味を引き出す麦麹(むぎこうじ)で、お料理の味わいが広がる、とっておきの調味料づくりを楽しんでくださいね。

商品紹介

麦麹(国産丸麦使用)1kg

販売価格:¥1,512(税込)

西日本滋賀県産麦を使用の当店自慢の麦麹です。

てづくり米糀 冷凍糀

てづくり米糀<冷凍糀> 400g

販売価格:¥756(税込)

ご使用上の注意
●冷蔵庫にて自然解凍し、2~3日中にご使用ください。
●再冷凍はしないでください。
★長期保存可能<賞味期限は6ヶ月です>

麦味噌 500g

販売価格:¥843(税込)

原材料…麦麹と大豆 1:1
塩 分…約10%
仕込み期間…6ヶ月〜10ヶ月ぐらい

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