ひしお麹(ひしおこうじ)の作り方

ひしお麹(ひしおこうじ)とは、大豆と麦に麹菌をまぶした発酵食品です。

麹菌は、米や大豆などのでんぷん質を分解して糖に変える働きがあります。
そのため、ひしお麹は甘みがあり、発酵の過程で生成される有機酸やアミノ酸などの成分が豊富に含まれています。

ひしお麹はそのままでは食べられませんが、水と醤油を加えて混ぜるだけで、簡単に「ひしお」という調味料にすることができます。

ひしおは、醤油のような色と香りを持ちながら、味噌のようなコクと旨みを感じることができる複雑な味わいの調味料です。

ひしおの作り方

(材料)

  • ひしお麹(麦麹と豆麹をブレンドしたもの)・・・300g
  • 醤油・・・300cc
  • 水・・・150cc
  • 昆布・・・5cm角くらい

(道具)

  • 保存瓶(容量1.5L程度)

(作り方)

1. 保存瓶にひしお麹と醤油を入れます。
容器はあらかじめ煮沸消毒して殺菌し、水気を拭き取っておきましょう。
醤油は薄口、濃口など特に決まりはありませんが、調味料や添加物の入っていない、大豆、小麦、塩だけで作られたものを選んでください。

2. 水を瓶に注ぎ入れ、木べらやしゃもじを使って、よく混ぜます。

3. 旨味を出すために昆布を入れたら、仕込みは終了。
仕込んだひしお麹は毎日かき混ぜ、季節や室温により完成までの期間は異なりますが、真夏なら1週間ほど、冬場は14日ほど時間がかかる場合もあります。
試食してみて麹(こうじ)が柔らかくなっていたり、味がまろやかになってコクが出ていれば完成です。

ひしお麹(ひしおこうじ)の使い方と保存方法

野菜や肉などの素材に、完成したひしおを塗ってから焼くと、表面はカリッと中はジューシーに仕上がります。

お茶漬けや雑炊に入れたりすると、風味豊かな一品となり、みそ汁やスープに少量加えると、コクと旨みが増します。

また、サラダや和え物にドレッシング代わりに使うと、さっぱりとした味わいに。
パンやクラッカーに塗って食べると、ひしおのチーズのような風味も楽しめます。

ひしおは冷蔵庫に入れず、常温で保存します。
冷蔵庫にいれると植物性乳酸菌ばかりが繁殖して、酸っぱくなりやすく、また発酵も遅くなるので、旨みやとろみがでにくくなります。

ひしおのままなら常温で、何かと混ぜるときは小分けにして冷蔵庫で保存してください。

ひしお麹(ひしおこうじ)の健康効果

ひしお麹(ひしおこうじ)は、麹菌によって発酵された大豆と麦の食品です。

麹菌は、でんぷんやたんぱく質を分解して糖やアミノ酸に変える働きがあります。

そのため、ひしお麹には甘みや旨味があり、ビタミンや有機酸などの栄養素が豊富に含まれています。

ひしお麹には、以下のような健康効果が期待できます。

エネルギー代謝を助ける

ひしお麹(ひしおこうじ)に含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える作用があります。
ビタミンB1が不足すると、疲労感や倦怠感を引き起こすことがあります。
ひしお麹を摂取することで、エネルギー代謝をサポートすることができます。

肌の健康維持に役立つ

ひしお麹(ひしおこうじ)に含まれるビタミンB2とB6は、たんぱく質の代謝に関与しています。
たんぱく質は皮膚や粘膜の材料となり、肌の弾力や水分保持力を高める作用があります。
また、ビタミンB2は脂質代謝にもかかわり、皮膚の炎症を防ぐ作用があります。
ひしお麹を摂取することで、肌の健康を保つことができます。

腸内環境を整える

ひしお麹(ひしおこうじ)に含まれるオリゴ糖は、善玉菌のエサとなります。
善玉菌は、腸内で有害物質を分解したり、免疫力を高めたりする作用があります。
善玉菌が優勢な腸内環境は、便秘や下痢などの消化器系のトラブルを予防したり、アレルギーや炎症などの症状を改善したりする効果があります。
ひしお麹を摂取することで、腸内環境を改善することができます。

免疫力を高める

ひしお麹(ひしおこうじ)に含まれる有機酸は、悪玉菌の増殖を抑えたり、体内のpHバランスを整えたりする作用があります。
有機酸はまた、免疫細胞の活性化や抗体の生成を促進する作用もあります。
免疫力が高まると、風邪やインフルエンザなどの感染症や、ガンなどの重篤な病気に対する抵抗力が強くなります。
ひしお麹を摂取することで、免疫力を向上させることができます。

ひしお麹(ひしおこうじ)は、発酵調味料としてだけでなく、健康や美容にも良い食品です。
特別な道具もいらず、簡単に作れるのでぜひご自宅に常備してくださいね。

ひしお麹(ひしおこうじ)を使った調理例

麹菌によって発酵された大豆と麦の食品、ひしお麹(ひしおこうじ)。

醤油と水を加えて混ぜると、甘みと旨みがある万能調味料になります。

ここでは、ひしお麹を使った簡単な調理例をいくつか紹介します。

ひしお麹トマトチキン

鶏胸肉にひしおをまぶして焼き、トマト水煮缶とひしお麹(ひしおこうじ)を混ぜたソースをかけると、しっとりふっくら焼き上がりに。トマトのうまみが強く、見た目にも華やか。

いかのやわらかひしお麹マリネ

いかを切り方の工夫とひしお麹(ひしおこうじ)の効果で柔らかく仕上がり、柚子の香りでいかのくせがやわらぎ、爽やかなおいしさになります。
冷蔵庫で冷やしてから食べるとさらに美味しくなりますよ。

梅のひしお麹漬け

完熟した梅をひしお麹に漬けておくだけで、うまみ豊かで塩気もまろやかな食べやすい梅漬けができます。ご飯のお供やお茶漬けに最適。

ひしお麹のチーズケーキ

クリームチーズとひしおを混ぜて、卵と砂糖、生クリームを加えてよく混ぜます。
オーブンで焼いたら、冷やしてから食べます。ひしお麹がチーズの風味と相性が良く、ふんわりとした食感になります。

ひしお麹(ひしおこうじ)は、発酵食品として健康や美容にも良い効果が期待できる食材です。
自家製のひしおを作って、日々の料理に活用してみてください。

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