糀屋 雨風とは

雨風のあゆみ
弊社、糀屋雨風は1689年(元禄2年)当時中世南蛮貿易で栄え、日本で最も栄えていた町、ここ堺で産声を上げました。
当時は、鉄砲・ 自転車・線香・私鉄・瓶詰の酒など「もののはじまりなんでも堺」とあるようにものづくりが町の繁栄を支えていた、そんな時代でした。
我が国は豊かな自然に包まれた国です。
その豊かな自然の中には育まれ続けた微生物が存在します。
おそらく稲作が始まったころから日本人の生活に寄り添い、計り知れない益を与え続けた微生物、それが麹菌(糀菌)です。
創業以来、『雨風』は麹菌・糀に愛され、支えられて今まで商売を続けてきました。
戦前の雨風の店は戦災で全焼し、有形財産・資料などはほとんど残されていません。
しかし無形財産として、歴史・技術・心は今も私たち雨風のうちに受け継がれています。

由来

お客様に『雨風』の由来はどうなっているのか? とお尋ねをいただくことがあります。
それはかつて雨風の創業者が、雨が降っても風が吹いても商いを休むことなく、天秤棒で醤油などを売り歩き『雨風屋さん』と言われたことが屋号の起源です。
雨風のいま、そして未来へ
令和4年に雨風は創業333年を迎えました。
現在では、年間30トン程度を手作業で糀作りに励んでいます。
雨風の仕事は早朝から始まり、糀作りの中でも最も重要な仕事のひとつである蒸しは、今も木桶で作業をしています。
弊社 糀屋雨風の商品は、伝統的な(糀・味噌・醤油など)が主ですが、そこに工夫を凝らして雨風独自の販売拡張にも努めています。
例えば『糀』ですと、原料米について、従来は慣行栽培米だけでしたが、特別栽培米(低農薬 米)、無農薬・無化学肥料米、自然農法米、超高水圧加工玄米などに広げています。

糀をたっぷり使った『糀ぎょうさん味噌』(四十割糀 味噌)も好評です。

また、毎年2~3種類の新商品やコラボ商品の開発にも力を入れ、どぶろくについては糀からできる商品をなるべく自社で作りたいという願いのもと、2007年から雨風でも製造を始めました。
糀の素晴らしさをもっと多くの人々に知ってほしい。
本書の醤油糀のレシピを通して伝統発酵食品に少しでも心を傾ける機会となれば幸いです。




創業333周年の
糀屋による
醤油糀レシピ集
糀に愛されて
著者:株式会社雨風
監修:松田美久子
A5判・94頁(ソフトカバー)
ISBN 978-4-434-32006-4
Cコード 0077