冷奴、納豆、卵かけご飯…「かける醤油」の正解は?

食卓に欠かせない、身近な三大シンプルメニュと言えば…
「冷奴」「納豆」「卵かけご飯」ではないでしょうか。
どれも手軽に食べられて、素材の味を楽しめる人気メニューですが、実は奥が深いのが「かける醤油」問題。
「何でも濃口でしょ?」
「いや、納豆にはだし醤油が一番」
「生醤油こそ正義」…
などなど、家庭によっても好みが大きく分かれますよね。
では実際、どんな醤油を選ぶと美味しくなるのでしょうか?
今回は、それぞれの料理にベストマッチな醤油を、味の特徴や相性から紐解いていきます。
あなたの好みは?「かける醤油」対決!

冷奴 × 生醤油 or 薄口醤油
まずは夏に恋しくなる「冷奴」。
冷たい絹豆腐に薬味をのせ、醤油をひとたらし。
それだけで立派な一品になりますが、豆腐の繊細な味わいをどう引き立てるかがポイントになります。
①生醤油!
火入れなしの生醤油は豆腐のやさしい甘みを壊さず、香りが華やか。
素材の美味しさを生かす一滴となります。
②薄口醤油
色が薄いので、豆腐の白い見た目をより上品に仕上げることができます。
キレのある味で薬味の香りも引き立ちます!
また、薬味を加える場合は、そのバランスも大切!
シンプルに生姜+ねぎなら「薄口」が合いやすく、大葉やみょうがなど香味野菜をたっぷりのせるなら「生醤油」で香りを調和させるのがおすすめです。
意外とNGなのが、濃いめの濃口醤油をドバっとかけること。
せっかくの豆腐の風味が醤油の強さに押されてしまうのがもったいない…。
納豆 × だし醤油 or 甘口醤油
続いては「納豆」です。
こちらは付属のタレを使う方も多いかと思いますが、実は“自前の醤油”をたらすと一味違う美味しさを楽しむことができますよ。

①だし醤油
ネバネバに昆布やかつおの風味入りの出汁の旨味が加わることで、よりまろやかに。
納豆独特の匂いが苦手な方でも、だし醤油を加えるだけで食べやすくなりますよ。
②甘口醤油
九州や北陸などで好まれる、とろみのあるやや甘めの醤油です。
納豆の発酵臭と調和して、ご飯が進む味に変身!
お好みでごま油や卵黄を入れるなら、生醤油や濃口醤油も味がキリっと引き締まってアリ♪
納豆は、混ぜる素材や地域性で味が変わる“カスタマイズ系”の食品なので、「マイ醤油」選びが最も個性の出るジャンルかもしれませんね♪
卵かけご飯 × 濃口醤油 or 専用醤油
最後は、シンプルながら奥深い「卵かけご飯(TKG)」。
生卵とご飯に、どんな醤油をかけるかで、印象がまったく変わります。
①濃口醤油
卵のコクとご飯の甘みを、しっかりとした塩味でまとめることができます。
香りも豊かでスタンダードに美味しい!
②TKG専用醤油
市販でも多く見かける「卵かけご飯用」醤油が大人気。
出汁や甘みを加えて調整されており、卵のまろやかさをより引き立ててくれます。
「卵が主役」か「ご飯が主役」かで使い分けることができる卵かけご飯。
卵のコクを楽しみたいなら甘口やだし系がマッチ、ご飯の香ばしさも味わいたいなら濃口や再仕込みも面白い選択肢です。
少量のバターやチーズを足す“洋風TKG”にするなら、生醤油や薄口も相性良しですよ♪
醤油の「一滴」は、昔から特別だった?

ところで、昔の日本には「醤油一滴、命を救う」というようなことわざがあるのをご存じでしょうか?
これは大げさな表現ではありますが、それだけ醤油の香りや味が、人の気持ちや食欲を動かす力があるとされていたことを物語っています。
江戸時代、まだ調味料が貴重だったころ、「ほんの一滴の醤油で、ごはんが何杯も食べられる」と言われたほど、醤油の風味はごちそうの象徴でした。
現代のように豊富な食材がなかった時代、香り立つ醤油のひとたらしが、料理の格をグンと引き上げてくれていたのです。
そして現在。
冷奴、納豆、卵かけご飯といったシンプルな料理が、ほんの少しの“かけ醤油”で、驚くほど味わい深くなる瞬間があります。
その「一滴」に、発酵の知恵や、日本人の食文化の歴史が詰まっているのかもしれませんね。
何気ない日常の食事でも、醤油を少し変えるだけで「おっ、今日の味は違う」と感じられるものです。
今夜はぜひ、いつもと違う醤油を使って、あなたの“ベストマッチ”を見つけてみてくださいね。
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