「麹菌」のチカラが拓く健康の未来

日本の伝統的な発酵文化を語るうえで、欠かせない存在が「麹菌(こうじきん)」です。
味噌や醤油、甘酒、みりんなど、さまざまな食品の製造に用いられてきた麹菌は、古くから私たちの生活と健康を支えてきました。
近年、この「麹菌」が持つ可能性は「食」の枠を超え、医療や予防医学の分野でも大きな注目を集めています。
今回は「医療と麹菌」をテーマに、麹菌が拓く私たちの未来と健康についてのお話です。
「コウジ酸」と生活習慣病

麹菌がつくる代表的な代謝物のひとつが「コウジ酸」です。
1980年代後半、この成分にはメラニン生成を抑える働きがあることが確認され、美白成分として厚生労働省に認可されました。
以来、化粧品業界では「シミを防ぐ成分」として重宝されてきましたが、実は皮膚の炎症や紫外線ダメージを軽減する可能性も指摘されており、皮膚科医療への応用も模索されています。
また美肌効果だけではなく、麹菌の発酵によって生まれる成分には、抗酸化作用が強いものも多く含まれます。
これらは、細胞を傷つける活性酸素を除去し、動脈硬化や糖尿病、がんといった生活習慣病の予防につながる可能性があるとして、医療研究でも注目の対象となっています。
麹菌に含まれるビタミンB群やアミノ酸など、体の代謝に関わる重要な栄養素を効率的に吸収できる働きも持つため、病後の栄養補助や高齢者のフレイル(虚弱)予防としても活用が期待されています。
腸内環境への影響
近年の研究で、腸内環境が免疫力に大きな影響を与えることが明らかになってきました。
麹菌が発酵によって生み出すオリゴ糖や食物繊維は、善玉菌のエサとなり、腸内フローラのバランスを整える手助けをします。
さらに、麹菌由来の酵素やペプチドには、免疫細胞の働きを調整する作用もあるとされており、アレルギー症状の緩和や自己免疫疾患への可能性も模索されています。
腸と免疫、そして麹菌…この三者の関係は、これからの予防医療のカギを握るテーマとなることでしょう。
海外でも注目される麹菌研究

かつては日本や東アジアの発酵文化に限定されていた麹菌ですが、今ではその有用性が世界でも評価され始めています。
特に欧米では、グルテンフリーやナチュラルフード志向の高まりとともに、麹菌由来の調味料やサプリメントが「ヘルシーな発酵食品」として市場を拡大しています。
また、大学や研究機関では、麹菌が持つ独自の酵素系をバイオ医薬品の製造や、がん細胞のアポトーシス(自滅)を誘導する物質の探索に応用する動きも出てきており、医療バイオテクノロジー分野への展開も視野に入れられています。
私たちは今、病気になってから治す「治療型医療」から、未然に防ぐ「予防型医療」へのパラダイムシフトの真っただ中にいます。
そうした中で、日々の食生活から体調を整え、免疫力を維持する手段として、麹菌が再評価されています。
発酵食品としての麹、健康食品としての麹、そして医療のサポーターとしての麹…
その活躍の場は、これからますます広がっていくでしょう。
単なる発酵食品にとどまらず、医療や健康維持の分野でもその力を発揮する「麹菌」。
古くから親しまれてきた麴菌関心を持つことが、これからの健康づくりの第一歩になるかもしれませんね。
商品紹介

米糀(国産米使用)1kg
近畿圏産のお米で作った米糀です。グラム単位からも販売可能です。お気軽にご相談ください。※生米糀ですので、冷蔵で2~3日、冷凍で2~3か月の日持ちとなります。お早めにご使用ください。

粒あり甘酒 500ml
「米こうじ」と「月のしずく」のみで作られています。お好みにあわせて水等でうすめてください。お子様からご年配の方まで安心してお飲みいただけます。・濃縮タイプで、豆乳などで割って頂いたり、甘味料としてもご使用頂けます。夏場はフルーツと合わせてスムージーとして召し上がって頂けます。