醤油(しょうゆ)と日本の食文化
日本の食文化に欠かせない調味料「醤油」。
醤油は、旨みや甘み、酸味、苦味など人間が感じる五味のバランスがよく、調理用にも卓上の調味料にも使える万能調味料です。
和食だけでなく、洋食や中華料理などにも幅広く使われ「Soy Sauce」として世界的に認知され、日本の食文化の代表とも言えます。
醤油の歴史
醤油の歴史は古く、中国の醤(ひしお)がその起源とされます。
醤は肉や魚を原料とした塩辛のようなもので、後に穀物を原料とした穀醤が現れました。
日本では、奈良時代に中国や朝鮮から醤の製法が伝えられ、宮廷の料理に使われました。
鎌倉時代には、醤から液状の調味料を搾り出したたまりが登場し、室町時代になると、たまりに「醤油」という名前が付けられ、上方から江戸に送られる「下り醤油」として広まりました。
さらに江戸時代には、関東で濃厚な濃口醤油が発達し、江戸の食文化に欠かせないものになりました。
江戸前の新鮮な魚介類と結びつき、濃口醤油の発明により江戸独自の料理が完成。
江戸の町民文化の下で、外食や屋台の発展にも醤油が大きく関わることになったのです。
明治時代以降、醤油は日本の食文化の代表として世界に広がっていきました。
現在では、醤油は全国各地で生産され、地域の気候風土や嗜好に合わせて様々な種類が作られています。
醤油の種類
醤油は日本農林規格(JAS)によって、濃口・薄口・たまり・再仕込み・しろの5つの種類に分類されています。
濃口醤油(こいくちしょうゆ)
全国の醤油出荷量の約84%を占める最も一般的な醤油です。
塩味のほかに、うま味、甘味、酸味、苦味を合わせ持ち、透明感のある明るい赤橙色をしています。調理用・卓上用のどちらにも幅広く使える万能調味料です。
薄口醤油(うすくちしょうゆ)
関西で生まれた色の淡い醤油で、醤油出荷量の約13%を占めています。
食塩水の量を多くすることで、色や香りを抑えた醤油となります。食材の色合いを生かしたい料理に使われます。
たまり醤油(たまりしょうゆ)
主に中部地方で造られる色の濃い醤油です。
トロ味と、濃厚なうま味、独特な香りが特徴です。主な原料は大豆で、寿司、刺身、照り焼きなどに使われます。
再仕込み醤油(さいしこみしょうゆ)
食塩水のかわりに一度出来上がった生(き)醬油を加え、再度醸造を行います。
再び醸造させることから、「再仕込醤油」と呼ばれております。うま味のある醤油に仕上がっているのが特徴で、別名、「甘露醤油」ともいわれ、刺身、寿司などに使われます。
白醤油(しろしょうゆ)
薄口醤油よりさらに淡く琥珀色の醤油です。
主な原料は、精白した小麦と、少量の炒って砕いた大豆です。吸い物や茶碗蒸しなどの料理に使われます。
醤油には、その土地の食文化に根ざした個性があり、色々な醤油を試してみると、食の世界が広がります。醤油は日本の伝統と革新を兼ね備えた、素晴らしい調味料です。
商品紹介
糀(はな)しょうゆ 150ml
こだわりの生醤油に昔ながらの製法で作った米こうじを加え熟成させました。
糀が醸し出すうまみとまろやかな甘みをご賞味下さい。
美味出汁(うまみだし) 300ml
かつお節・昆布・みりんのうま味と醤油のうま味をほどよくミックスさせ、うすめるだけで味わい深いつゆが簡単にでき、各種和風料理にご使用いただけます。
泉州うまくち 醤油 ペットボトル 500ml
甘口で、旨味の効いた醤油です。マイルドに仕上げています。
当社の代表的な商品です。
煮込み料理に最適です。