「生麹」と「乾燥麹」
麹には大きく分けて「生麹」と「乾燥麹」があります。
生麹と乾燥麹は、どちらも米に麹菌を繁殖させたものですが、保存方法や水分量、発酵力などに違いがあります。
主に「麹」とは、米、麦、大豆などの穀物に、“コウジカビ”などを繁殖させたものをいいます。
コウジカビとは発酵食品をつくるために働く微生物であり、デンプン質をブドウ糖(甘味)に、タンパク質をアミノ酸(うま味)に、脂肪を効果的に分解するなどの性質があります。
生麹とは
生麹は麹の力が強く、また、生麹のコウジ菌が生きているため雑菌に弱く、自己発酵による品質の劣化が進みやすいという特徴があります。
生麹は、米に麹菌を混ぜて発酵させた後、乾燥させないままの状態、つまり「生きている」「生の」コウジ菌であるため、冷蔵庫で保存し麹の力を高い状態で保ちます。
生麹の保存期間は短く、冷蔵庫で3週間程度、冷凍庫で3か月程度です。
水分量は25〜30%程度で、米の粒がふっくらとしています。
麹菌が生きているため発酵力が強く、甘味や香りが豊かです。
塩を混ぜると常温で4か月程度保存できますが、甘酒など塩を使わないものには使うことができません。
乾燥麹とは
一方、乾燥麹は乾燥させているので、常温で保存が可能です。
乾燥麹は、米に麹菌を混ぜて発酵させた後、水分を飛ばして乾燥させたものであるため、使う際に水で戻すという手間を除けば、生麴との味の違いはほとんどないと言えます。
便利な乾燥麹ですが、高温多湿の場所に保存すると、麹の味や品質が落ちる恐れがあるため、冷暗所や、夏場は冷蔵庫など、涼しい場所に保存する必要があります。
水分量は10%以下で、米の粒が硬くなっており、また、麹菌が失活しているため発酵力が弱く、甘味や香りが控えめです。
乾燥させているため水分を吸収しやすくなっているため、水分を吸収しないよう、密封容器で保存し、保存期間は常温で3〜5か月程度です。
使用する際は、水やぬるま湯で戻す必要があります。
「生麹」と「乾燥麹」まとめ
このように、生麹と乾燥麹では保存期間、香りや甘味などに違いがあります。
生麹は、乾燥麹よりも甘味あり、水で戻す手間はありませんが保存期間が短く、また、乾燥麹に比べるとスーパーで手に入りにくいことがあります。
乾燥麹は、長期常温保存が可能で、比較的スーパーで手に入りやすい一方で、生麹よりも発酵活性が弱い点がデメリットでもあります。
生麹と乾燥麹のどちらを選ぶかは、作りたいものや好みによって異なります。
甘味や風味が重要なものには生麹、保存性や扱いやすさが重要なものには乾燥麹を使うなど、用途によって使い分けるのもいいですね。
商品紹介
生しょうゆ糀 170g
塩糀とは又違った旨味を持つ万能調味料「生しょうゆ糀」の販売を開始いたしました。あらゆるお料理に、醤油代わりとして使っていただけます。醤油だけの味付けとは違い、より甘味とこくが感じられる仕上がりになります。一度、ご賞味下さい。